へなちょこ俳句マラソン

平成23年
5月14日 200   深緑のもと若人の輝ける[キャンパス小景。]
5月13日 199   陽気乱るとも未だ春の眠さ
5月12日 198   外は雨内つ静けく熱き演習(ゼミ)[キャンパス小景。]
5月11日 197   五月雨のはしり吾が身に纏ひつく
5月10日 196   惚けをれば惜しむ間なく春は往ぬ
5月9日 195   緑蔭と綴りてみたき午後の道
5月8日 194   既に夏の気配纏ひ陽は昇る
5月7日 193   雨雲は街に温気(うんき)を率てきなむ
5月6日 192   時ならず冷えし大気に襟合はす[気温急降下、風邪ひきそうな一日でした。]
5月5日 191   街ははや春物セール吾(あ)を待たず[アウトレットモール小景。]
5月4日 190   エンドウの青臭さ地に繋がりて
5月3日 189   暑からず寒からず風凪ぎ憩う
5月2日 188   八十八夜に寄せ実り乞ひ祈(の)
5月1日 187   春雨や静けき月を率て来なむ
4月30日 186   多摩川を越ゆれば木々に春麗[通勤電車・窓外小景。] 
4月29日 185   大風のまたの日いよよ春めきて
4月28日 184   都心(まち)(か)るるほど緑濃し窓の外[二足目のわらじを履くため、多摩地区に通っています。]
4月27日 183   水遣れば春の土の香立ちのぼる
4月26日 182   荒き風名残りの冷気剥がし往く
4月25日 181   翁吹くハモニカは春風に乗り
4月24日 180   春嵐に塗り替へらるる街の色
4月23日 179   上着持とうか羽織ろうか春の宵
4月22日 178   弱りし身初筍に力得る[少々消耗する事態が出来、でも土に元気をもらいました。]
4月21日 177   今よりはしばし我が世ぞ八重桜
4月20日 176   冴え返る大気の裡御神殿(みあらか)建つ[昨日のお社見学会にて]
4月19日 175   山吹の小(ち)さき花寒風に凍て[我が家の極小花壇小景。]
4月18日 174   汗滲む日差しの力夏兆し[昨日の陽気、尋常でありませんでした。今日はどうでしょう。]
4月17日 173   春の子は手を引かれをり笑み満ちて
4月16日 172   花去りて出づる緑葉清々し
4月15日 171   束の間の宴むすびし花吹雪
4月14日 170    鞄には教科書(ほん)と不安と期待満つ[新中学生登校の図]
4月13日 169

   学問の師を桜にておくりにき

 [学生時代お世話になった先生のお通夜に参列。ちょうど30年前、今専門にしている分野の概論を教えていただいた先生でした]

4月12日 168   なほ揺れ止まず夢破る 
4月11日 167   この三十日(みそか)世の大本(おほもと)の問はれをり[震災からちょうど1ヶ月になります]
4月10日 166   温気(うんき)の裡冷たさあり春の雨[昨夜の春雨素描。] 
4月9日 165   赤子なりし君が「生徒」となる春[我が家の中学一年生、昨日入学式を迎えました。 ]
4月8日 164   夜半の地震(ない)に胸はまたきつく締まり
4月7日 163   常の賑ひはなく去る春休み
4月6日 162   今年(いま)よりは偽りなき道を行かむ
4月5日 161   高みにて宴始むる桜かな
4月4日 160   (ふみ)調へ新しき年度(とし)を迎ふ
4月3日 159   春の陽のもとあまねく物語(ドラマ)生まる
4月2日 158   (きざはし)は一息にのぼる春ゆえ[節電小景。]
4月1日 157   佳き年の始まりとせむ意志(こころ)締め
3月31日 156   春の宵心数ミリ浮き上がる
3月30日 155   春の温き陽大地震(ない)の地にとどけ
3月29日 154   春うらら労(いたつ)ける心和ませ
3月28日 153   ふたがりし胸ひらかする桜花
3月27日 152   身の芯の絶え間なく揺るる心地す
3月26日 151   憂ひなき安けき世をば手渡さむ[昨日我が家の六年生の卒業式に列席、柄になく神妙な気持ちに。]

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