へなちょこ俳句マラソン

平成23年
7月3日 250   夏の陽は雲朱く染め沈みけり
7月2日 249   大粒の雨土地を打ち涼率て来
7月1日 248   陽落つれば暑気をさまりて吾にかへる
6月30日 247   逃れても逃れてもなほ陽は猛し
6月29日 246   水打てばオアシスはありビルの前
6月28日 245   霧の雨纏ひ歩みの滞る
6月27日 244   一日(ひとひ)干す洗濯のなほ重たくて[×フーは「夕方までには乾く」って言ってたのに。]
6月26日 243   悦びも哀しみもあり面の裡[能「井筒」を観ました。]
6月25日 242   空広し未だ明るき午後6時[退け時小景。]
6月24日 241   日暮れてもなほねつとりと温(ぬる)き風
6月23日 240   風燃えて文字(もんじ)のごとく夏至る[へなちょこ流一日遅れの術。]
6月22日 239   夕茜鈍色の雲共に在り
6月21日 238   振り仰ぐやや乾きにし夕の空
6月20日 237   梅雨寒に弱りし身をば湯に沈め
6月19日 236   曇天を勁(つよ)き揚げ羽の翔け去りぬ
6月18日 235   湿る風ふと軽くせり鳥の声
6月17日 234   河面には薄墨の空映しをり[多摩川素描]
6月16日 233   涼風に押し留められ夏かなた
6月14日 232    吾が頭(かしら)抑えつけ鈍(にび)の雲
6月14日 231    暮れ近くつと差す陽にぞ雀跳ね   
6月13日 230    紫陽花の青は物憂き眼を射たり
6月12日 229   雨ののちかつ蒸してかつ冷ゆる風
6月11日 228   おのおのの宇宙(コスモス)はあり画面観る[夕電車小景。]
6月10日 227   広き空湿り重たき風渡る[多摩地区素描。]
6月9日 226   暮れ惑ふ空の青見ゆ高き窓 
6月8日 225   うつむきし首(かうべ)挙ぐれば広き空
6月7日 224   ひと日終へ温(ぬく)く湿れる風優し
6月6日 223   寝つ覚めつ穏ひに書繰る南風(はえ)の裡
6月5日 222   つばめの子ぎっしりの巣を立たむとす
6月4日 221   夕空の涯まで燃えて明日も晴れ
6月3日 220   東京の煙雨にかすむ赤き塔[昨日夕刻の風景。]
6月2日 219   明け方の風は湿りて甘露なり
6月1日 218   嵐去り名残の風のひんやりと
5月31日 217   雲間より差す陽五軒を照らしをり[住宅街小景。]
5月30日 216   うそ寒き雨に縮むを解く紅茶
5月29日 215   雨の宵一手一手を指しあぐね[我が家の中学一年生とへぼ将棋。 ]
5月28日 214   夜気湿り重し五月雨至りけり
5月27日 213   水含み黒く重たき雲寄せ来
5月26日 212   開け放つ窓それぞれに暮らしあり[郊外の大規模集合住宅小景。]
5月25日 211   雨上がり暮れそで暮れぬ茜雲
5月24日 210   季節巻き戻す氷雨に衣(きぬ)重ね
5月23日 209   強き雨澱める熱を奪ひ去る
5月22日 208   風鈴のかそけき音に涼求め
5月21日 207   吾を包む気だるき静寂(しじま)夏は来ぬ
5月20日 206   初夏の風真白きシーツはためかす 
5月19日 205   月の影昼の火照りを冷ましをり[一昨日が満月、まだ明るく涼しげな月でした。]
5月18日 204   荒き世を耐え渡れ蝶夏指して
5月17日 203   迷ひ入ることばの森も濃き緑[言語関係授業小景。]
5月16日 202   荒き風乗りて如何なる季節(とき)や来る
5月15日 201

  新たしき教科書(ふみ)読む瞳煌めきて

  [我が家の中学一年生の授業参観に行ってきました。親馬鹿にて大変失礼しました。]

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