だいこく通信 第四号「冬の号(新年号)」
ごあいさつ 謹んで初春のお慶びを申し上げます。 日頃より当神社での神明奉仕にご協力を賜り、ありがとうございます。 社報「だいこく通信」第四号をお届けします。昨年暮れより社殿工事が始まりました。工事完了後は、これまでよりもだいぶ小ぢんまりとした境内になりますが、可能なかぎり以前の雰囲気を保ちながら、崇敬者のみなさまに安心してお参りいただける環境を目指したいと考えております。また、新しい試みも構想中です。今後ともなにとぞよろしくご指導・ご鞭撻のほどお願い申し上げます。 大國神社 宮司 大島資生 |
大國神社のいま 〈新築工事の様子〉 昨年12月24日に安全祈願祭(写真)を行ない、土地改良工事に入りました。社殿建築がまもなく開始されます。今後の日程は以下のように予定されております。
平成23年6月頃 社殿(本殿・拝殿)完成 平成23年11月末 境内整備完了 なお、隣地の共同住宅は土地の買い主である建築会社が管理・販売・運営するもので、当神社とは一切関係ありません。当神社は共同住宅の大家ではありません。 境内整備後、神社の門は旧来とほぼ同じ位置に設置いたします。社殿は門から入ってほぼ真正面に建築予定で、建て替え前の社殿よりいくぶん広くなる予定です。また、旧本殿を新しい本殿の内部に復旧する予定です。一方、社務所は門を入って向かって右手に新築いたします。 |
お宮あれこれ (一)大國さま? 大黒さま?
当神社のご祭神はオオクニヌシノミコトで、「だいこくさま」と呼ばれることが多い神様です。「だいこくさま」は「大黒さま」と書かれることがよくあります。「大黒天」というのは、インドのヒンドゥー教で最高の神とされるシヴァ神の化身で、「マハーカーラ」という神様がもとになっているようです。「マハー」は「大きい」、「カーラ」は「暗黒」を意味するところから、「大黒天」と訳すそうです。この神様は密教にとりいれられ、密教の伝来とともに日本に伝わりました。そして、「だいこく」という読みが「大國」と同じだったことからオオクニヌシノミコトと習合したと言われます。 マハーカーラは破壊や戦闘の神でした。写真の図像の通り、恐ろしげな容貌をそなえています。また、一方で財産をつかさどるとされていました。この、財産をつかさどるという性質が、オオクニヌシと重なる要因の一つだったようです。 ところで、当神社の名称は「大國神社」と書いて、「ダイコクジンジャ」と読んでいただいております。これは、ご祭神が広く「だいこくさま」と呼ばれていることに配慮したものではないかと推測いたします。
|
(二)おみくじについて 神社をお参りした折、おみくじをひくのを楽しみにしていらっしゃるかたが多いと思います。 初めに結論を申します。おみくじというのは、ひいた「そのとき」の運勢を示すものです。 占いにしても同じことで、占ったその時点での運勢を伝えるものです。たとえば、中国の「易経」という書物の英訳は"Book
of Change"(「変化についての書」)というのだそうです。有為転変ということを示しているのではないかと思います。また、占星術は星の運行に基づいてその人の運勢を占うものですが、星は一時も休むことなく運行しています。星の動きが象徴している通り、運勢は時々刻々と移り変わっていくものです。鴨長明の『方丈記』にある「ゆく川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」という言葉を引くまでもなく、この世の中に移り変わらないものはありません。人の運・不運というのもそのときどきで絶えず移り変わっていくものです。運勢は生き物と同じなのです。そこから「運をつかまえる」「運を逃す」などの言い方が出てくるのでしょう。 そのように運勢が絶え間なく移り変わっていくものであるならば、初めから決定づけられているものでないとすれば、こちらも受け身の姿勢をとっていることはありません。積極的に動けばいいのです。そして、自分の運を自分自身で切り開こうと考えることが大事です。詩人の銀色夏生さんの本の一節に「ある人の人生を長い期間主体的にプロデュースできるとしたら、自分しかいない」ということばがありました。まさに同じことをおっしゃっていると思います。 繰り返しになりますが、おみくじに書かれているのは、ひいたその時の運勢です。次の瞬間には運勢はもう動いています。自分の運をどう動かすか、どう使うかは自分次第です。
もちろん、おみくじに書かれていることをすべて否定する必要はありません。おみくじをひいてみようかなと思ったということは、自分の運を知りたいと思った証拠です。自らの運勢に対して前向きな姿勢で向き合おうとしたということにほかなりません。その気持ちを大切にしつつ、ひいたおみくじの内容はあくまでヒントと捉えて、自分自身が実際に行動してみることが大切だと思います。 今日ひいたおみくじ、「大吉」でしたか?「小吉」でしたか?
|
尊像代金について 以下の通りお願いしております。 第一体目から四体目まで
1000円 第五体目から七体目まで
1500円 なにとぞご理解・ご協力をお願い申し上げます。 |